フジHDを巡る状況
 フジHDを巡る状況

 人気タレントによる「性暴力」から始まったフジ・メディア・ホールディングス(HD)と米投資ファンドとの対立劇はフジHD側の勝利に終わり、再生に向けた一つのヤマ場を越えた。清水賢治新社長を中心に再建策を手堅くまとめ、株主の幅広い支持を集めた。ただ視聴者からの信頼回復は道半ばで、CM再開に慎重な姿勢を示すスポンサーも。「外圧」との攻防が第2幕に突入する可能性もあり、依然として前途は多難だ。

 ▽刷新アピール

 3364人が出席した25日の定時株主総会。壇上に居並ぶフジHD幹部らにたびたび向けられたのは、ハラスメントに対する意識の低さや再建策の実効性に対する疑念だった。「(経営陣が)社内の人間で会社の価...

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