自民の保守票を巡る懸念
 自民の保守票を巡る懸念

 自民党が、参院選で従来の支持層である保守票が離反し、参政党などに流出しかねないと懸念を強めている。比例代表に杉田水脈元衆院議員ら保守派を擁立したほか、外国人に絡む問題への対処を公約に加え、つなぎ留めを図る。それでも石破茂首相のリベラル派イメージは変えようがなく、歯止め策に「小手先」との不満が漏れる。

 ▽犬猿の仲

 「違法外国人ゼロに向けた取り組みを加速する」。自民の小野寺五典政調会長は19日、公約発表の場でこう強調した。主要公約として、外国人の運転免許取得や不動産所有の問題に厳格対応すると明記。経済や社会保障など国民に身近な政策が並ぶ中、異色だった。

 2012年に政権を奪還した安倍晋三元首相は...

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