反米、反イスラエルデモでイラン国旗を掲げる人々=24日、テヘラン(AP=共同)
 反米、反イスラエルデモでイラン国旗を掲げる人々=24日、テヘラン(AP=共同)
 イランの立場(写真はイラン最高指導者事務所提供・AP)

 トランプ米大統領がイランとの核協議に自信を見せた。軍事力でイランを圧倒し、核開発を放棄させる「和平」実現を楽観視する。イランでは威信を失った最高指導者ハメネイ師が求心力回復を狙って反米路線に突き進み、態度を一層硬化させる懸念が指摘される。両国とも妥協の余地はわずかで、不透明感が漂う。

 ▽余裕

 「合意してもしなくても、どちらでもいい」。トランプ氏は25日、オランダ・ハーグでの記者会見で、イランと核問題を来週協議すると述べつつ、必ずしも合意にこぎ着ける必要もないと豪語した。米軍の攻撃で核施設を「完全に破壊した」と主張し「イランが核兵器開発に戻るとは思えない。もう懲りただろう」と余裕の表情だ。

 水...

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