
コメを巡る日米の立場
トランプ米大統領が、日本の少ないコメ輸入に矛先を向けかみついた。コメは日本がこれまでの通商交渉で守り続けてきた“聖域”。安易に輸入を増やせば、参院選でも勝敗の鍵の一つとなるコメ農家の票の離反を招きかねず、関税交渉のハードルは一段と高まった。
▽甘え
「各国が米国にどれだけ甘えてきたかを示す」。トランプ氏は6月30日、交流サイト(SNS)にこう書き出し、実際は日本だけをやり玉に挙げてコメを取り上げた。
トランプ政権は相互関税の上乗せ分の停止期限である7月9日までを関税交渉の期間と位置付ける。高関税が復活するのか、期限を延長するのか、世界が注視する中、政権幹部からも交渉で譲歩を迫るかのような発言...
残り809文字(全文:1109文字)