民間団体「ひいらぎネット」の永守すみれ代表
 民間団体「ひいらぎネット」の永守すみれ代表
 各国の性的ディープフェイクに関する規制

 卒業アルバムの写真が知らぬ間に加工され、交流サイト(SNS)で拡散されていた―。「性的ディープフェイク」は簡単に作成でき、誰もが被害者になる可能性がある。海外では生成人工知能(AI)で作られた性的画像を規制する動きが広がる。AI技術の発展に伴って深刻化する被害。拡大を防ぐため、日本でも早急な法規制の強化が求められている。

 ▽泣き寝入り

 「許せない。ショックだ」。高校生の娘が性的ディープフェイクの被害に遭った父親は、SNSの投稿を調べている民間団体「ひいらぎネット」への相談で、悲痛な声を上げた。加工写真が名前とともに拡散された女子中学生の母親は「子どもに伝えられない。毎日心配で娘の登下校に付き...

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