
アマル・アサドさん(左)と家族ら=6月、パレスチナ自治区ガザ北部ガザ市(共同)
イスラエル軍が地上侵攻するパレスチナ自治区ガザでは、住民の居住地域が徐々に狭まっている。国連によると、ガザ全域の85%がイスラエル軍の軍事区域や退避通告の対象で事実上の「立ち入り禁止」にある。厳しいテント生活の住民は部屋を探すが、攻撃で建物の多くが破壊された上、家賃は高騰し空きもない。
▽トイレなし
強い日差しと海風にさらされ、地中海に面したかつての港周辺に無数のテントが並ぶ。ガザ北部ガザ市の西側は、侵攻を受けた東部から避難した人々が集まる。国連によると、ガザ全体では住民の3分の1、71万4千人以上が避難した。
「トイレはない。外のバケツで用を足している」。女性アマル・アサドさん(52)が疲...
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