関税交渉を巡る日米の立場(似顔 本間康司)
 関税交渉を巡る日米の立場(似顔 本間康司)

 日米関税交渉は8月1日までの“延長戦”に入る。ただ、これまでの協議で示した譲歩案は米側に響かず、貿易赤字削減を重視するトランプ大統領を動かす妙手は見当たらない。水面下の交渉も空回り気味で、関係者からは交渉前進には参院選後に思い切った提案が必要だとの声も上がる。

 ▽たった25%

 「25%の関税は、日本との貿易赤字の不均衡解消のために必要な数字よりもはるかに少ないことを理解してほしい」。トランプ氏は7日正午ごろに公表した石破茂首相宛ての書簡でこう書いた。関税率は「たった25%」と表現。日本に配慮していると言わんばかりの書きぶりだった。

 この日書簡を公表した14カ国のうち、4月に公表した内容から関...

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