
旧岸田派候補の応援演説をする岸田前首相=9日午後、山梨県中央市
自民党は裏金事件で6派閥のうち5派閥が解散し、参院選の候補者支援が様変わりしている。従来は所属議員や秘書を投入し、当選に死力を尽くす「派閥丸抱え」が通例だったが、今回は一部にとどまり、目立ち過ぎないよう腐心。裏金批判の逆風を警戒し、再結集の動きも低調だ。執行部は、党全体の運動量が低下しかねないと懸念する。
▽お家芸
「自民、公明両党が負ければ、間違いなく日本の政治は漂流してしまう。力添えをお願いしたい」。9日、山梨県中央市のホールに、こう訴える岸田文雄前首相の姿があった。自らが率いた旧岸田派候補の応援演説だ。公示後、各地の旧岸田派候補の選挙区を熱心に回っている。
2024年1月に裏金事件が立...
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