米ホワイトハウスで執務を行うトランプ大統領(右)とベセント財務長官=2月、ワシントン(AP=共同)
 米ホワイトハウスで執務を行うトランプ大統領(右)とベセント財務長官=2月、ワシントン(AP=共同)
 トランプ政権が関税適用を延期した主な事例

 トランプ米大統領が「相互関税」を巡り、適用の見送りを繰り返している。7日には、貿易赤字額に応じた「上乗せ分」の猶予期間の延長を決定。トランプ氏が信頼を置く側近のベセント財務長官の進言が背中を押していた。

 ▽交渉戦術

 新たな停止期限を設けるか、関税率を通知する書簡を送るだけにするか―。前週末、東部ニュージャージー州の自身のゴルフ場で過ごしたトランプ氏は方針を決めあぐねていた。

 内幕を報じた米紙ウォールストリート・ジャーナルによると、トランプ氏は側近らへの電話で、各国が満足のいく提案をしてこないことや交渉が進展しないことに不満を募らせ非難。減税など自身の看板政策を盛り込んだ法の成立や、イラン爆撃...

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