
山形県南陽市で演説する自民党総裁の石破首相=7月11日午後
石破茂首相が、同盟国を率いるトランプ米大統領に対し「なめられてたまるか」と反発するなど、刺激的な表現が目立ち始めた。強い指導者を演じ、参院選の劣勢を脱したい焦りがにじむ。ただ、冷静さを感じられない発言に、政権内からは関税交渉への影響を不安視する声も漏れる。
▽対米自立
「国益を懸けた戦いだ。なめられてたまるか。同盟国でも正々堂々、言わなければならない」。9日、千葉県船橋市の駅前。首相は関税交渉に触れ、語気を強めた。
度重なる折衝のかいなく、トランプ氏から「8月1日から対日関税25%」を通告された。交渉期限が7月9日から延びたと取り繕うものの、選挙戦中は交渉に注力する余裕はない。
参院選は、非...
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