
陸上の日本学生対校選手権の観客席に張り出された、不審者情報などを大会本部に通報できるQRコード=6月、岡山市
日本陸上競技連盟の調査で、隠し撮りや迷惑撮影の被害を訴えたコーチが1割超に上った。アスリートの性的画像問題が広く認識されてから、競技会の主催者だけではなく、ユニホームを手がける企業でも被害防止の取り組みが進む。一方、競技会場の警備などは現場任せの側面が強く、限界を訴える声も。専門家は「関係機関が一丸となった対策が必要だ」と強調した。
▽撮影禁止
6月上旬、日本学生対校選手権が開催された岡山市のスタジアム。トラックを取り囲む観客席では保護者らが選手に熱い声援を送る一方、一眼レフカメラやビデオカメラを構えた観客の姿はほとんど見当たらない。
主催する日本学生陸上競技連合によると、迷惑撮影の対策強化...
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