故障したD51に代わって「SL・GVぐんま桐生」の先頭を走るEF64
 故障したD51に代わって「SL・GVぐんま桐生」の先頭を走るEF64
 団体列車「カシオペア紀行」の先頭を走るEF81
 海底の関門トンネル走行用に、さびないステンレス車体となったEF81-300番台は「銀釜」と呼ばれて人気がある
 現在は定期検査中のC61がけん引した客車列車

 2024年秋から25年上半期にかけて、国鉄型電気機関車(EL)の引退とフェードアウトが相次いだ。もともと公表されていた置き換え計画よりも、実施時期が先送りになっていた。だから「いつ実行に移されてもおかしくない」とずっと覚悟していたとはいえ、オールドファンには残念な惜別期間になった。そんな中、8月になって群馬県の高崎地区で「奇跡の復活」があった。今回は復活した列車を見に行ったので、国鉄型ELの現状と合わせて振り返る。

 高崎地区といえば、蒸気機関車(SL)の観光列車が不定期ながら頻繁に走ることで知られている。首都圏という地の利もあって、鉄道ファンのみならず鉄道にそれほど興味がない観光客にも人気だ...

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