イラスト=デジタル・グラフィックスセンター 高橋佐紀

 赤ちゃんとペットが共に生活する家庭も、少なくありません。注意点などを獣医師に聞きました。

Q 赤ちゃんがペットと触れ合う際は、どんな点に気をつけたらいいですか。

A 犬や猫などは人間にうつる病気を持っていたり、抜け毛やふけが赤ちゃんのアレルギーの原因になったりする場合もあり、基本的な衛生管理が大切です。抜け毛を掃除し、犬はブラッシングやシャンプーを定期的にして、なるべく清潔な状態に保ってください。

Q うつる病気とは何ですか。

A 犬や猫の口の中にいる常在菌でかかる「パスツレラ症」があります。かまれると、傷口が赤く腫れるなどの症状が出ます。また、排せつ物に含まれる病原体で感染する病気もあります。赤ちゃんは大人に比べて免疫力が弱く、症状が重くなる恐れもあり注意が必要です。赤ちゃんをなめさせないなど、過剰な触れ合いは避けましょう。

Q ほかに注意点はありますか。

A 最初は動物も新しい存在に警戒し、ストレスを感じます。ペットのペースに合わせ、赤ちゃんに興味を持ったら、においを嗅がせたり、顔を見せたりするといいでしょう。赤ちゃんが動き回るようになると、力の加減が分からず、ペットの体を強くつかむことがあります。かまれたり、ひっかかれたりする場合があるので、柵などでペット専用スペースをつくってあげると安心です。

Q ペットと触れ合うことで、どんなメリットがありますか。

A 動物の気持ちを想像する力が身に付き、人への思いやりや優しい気持ちが育つと思います。餌をやったり、なでたりするとペットは素直に喜んでくれるので、共感する力や感受性も豊かになるでしょう。

(新潟市動物愛護センターの獣医師、石川響子さんに聞きました)

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