イラスト=デジタル・グラフィックスセンター 高橋佐紀

 なかなか言葉を話さない、発音が気になるなど、子どもの言葉の発達で悩むことはありませんか。専門家にアドバイスをもらいました。

Q 子どもはどのようにして言葉を覚えますか。

A 意思疎通の手段として、始めは泣く、指を指す、身ぶりなど非言語的な行動があります。親が「おなかがすいたね」などと子どもの気持ちを言語化し、そのやりとりの積み重ねで、子どもは物事を理解した上で言葉を覚えていきます。発語を促すには、子どもと積極的にやりとりしながら声をかけましょう。

Q 周りの子と比べ言葉が遅いと心配になります。

A 最初に出る初語は「まんま」「ぱぱ」など身近な物を示す言葉が多いです。平均は1歳前後で初語が出て、1歳半過ぎに50語を超えると爆発的に言葉が増えると言われますが、個人差があります。小さいうちは様子を見ることが多いですが、3歳で発する言葉が数えられるくらいだと、言葉が遅れている可能性が高いと思われます。一度、小児科を受診するか、言葉の専門家に見てもらうことをお勧めします。

Q 話せても、上手に発音できない音があります。

A 就学前の検診で初めて指摘される子もいます。カ行がタ行になる、サ行やラ行が言えないという相談は多く、ツ、チ、ジも発音が難しいです。専門家に見てもらい訓練をすれば、大抵の子は発音できるようになります。ただ、個人差があるので直接発音を聞いてみないと、どの程度の訓練が必要かは判断できません。

Q 不安がある時、どこに相談すればいいですか。

A 言葉も含め、発達に関する相談窓口がある市町村は多いです。新潟県内には専門外来がある病院も複数あります。県言語聴覚士会のホームページからもメールで問い合わせできるので、気軽に相談してください。

(言語聴覚士で新潟医療福祉大の吉岡豊教授に聞きました)

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