
幼い時からスマートフォンやタブレット端末を使って動画やゲームを楽しむ子どもが多くなりました。一方で夢中になりすぎて、親が対応に困るという声もあります。子どもと一緒にどう活用すればいいのか、子育て中の発達心理学の専門家にアドバイスをもらいました。
Q 子どもがぐずった時や退屈そうな時、スマホの動画で機嫌を取ってもいいですか。
A 2歳未満までは、子が親への愛着を形成する大事な時期なので、お薦めできません。2歳以降は、一緒に楽しみながら使うことが望ましいです。
Q 使い方の注意点は何ですか。
A 使用初期が重要です。機器は動画やゲームを目的とするものではなく「知識を広げ、自分の世界を豊かにするもの」と認識できるよう、親が意識付けすることが大事です。
Q 意識付けのために、動画はどのような内容を選べばいいですか。
A 例えば、物語や世界の風景、動植物などがお薦めです。物語は集中力や想像力を養い、自然や科学は論理的思考を育みます。映像の刺激ができるだけ少ないものにしましょう。
Q 成長するにつれて、一緒に楽しむことが難しくなりました。
A 「面白い動画やアプリがあったら教えてね」と声をかけるなど、子どもが見るものに関心を持ち、共有する姿勢を見せてあげることが大切です。
Q 使い過ぎで発達やコミュニケーション能力に影響はありますか。
A 現時点で研究者らの統一した見解はありません。ただし、長時間の使用は影響が出る可能性があるので1回30分まで、1日1〜2時間を目安にしましょう。見る時間のルールを決め、守れたら褒めてあげてください。子どもの自己肯定感につながります。
(新潟青陵大の本間優子准教授に聞きました)
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