
肥満傾向の子どもが増えています。適正な体重の把握の仕方や、改善方法を専門家に聞きました。
Q 対処の必要がある体重を教えてください。
A 1歳半・3歳児健診、園や学校の健診で分かります。小学生はその年齢や身長での標準体重に対して自分の体重がどれぐらい重いかを示す「肥満度」を計算し、20%以上を肥満としています。成人で用いる体格指数(BMI)と成長中の子どもの計算方法は異なります。
Q 子どもの肥満にはどんな影響がありますか。
A 高脂血症や糖尿病、睡眠時無呼吸症候群など、いわゆる生活習慣病の原因になります。3歳の頃に肥満だった人の4割が、20歳でも肥満だったというデータもあり、小さい頃から気をつける必要があります。
Q 子どもの体重を適正にするにはどんな方法がありますか。
A 食事や運動習慣、睡眠時間、ゲームやスマートフォンを見る時間など、生活習慣を分析し、改善する必要があります。バランスの良い食事を3食、よくかんで食べること。早寝早起きすること。掃除などのお手伝いも運動になります。痩せようとするのではなく、生活を整えようと考えるべきです。管理栄養士や健康運動指導士が力になります。
Q 取り組む上で注意すべきことは何ですか。
A 保育者や祖父母など、子どもに関係する全ての人が共通理解を持つ必要があります。易しい目標を立てて達成したら褒めることが大事です。また、美容のためのダイエットは摂食障害につながる恐れもあります。自分の適正体重を把握しましょう。
(新潟市西区の「早川小児科クリニック」院長、早川広史さんに聞きました)
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