
新潟市で北朝鮮に拉致1970~80年代、北朝鮮が日本人を連れ去る国際犯罪を重ねた。工作員の教育などが目的とされる。2002年の日朝首脳会談で金正日総書記が拉致を認めて謝罪。被害者5人が帰国し、8人は「死亡」とされた。日本政府認定の被害者は計17人で、北朝鮮は4人を「未入国」と主張している。日本側は説明に不審な点が多いとして受け入れず、交渉は停滞している。された横田めぐみさん1977年11月15日、新潟市立寄居中学1年の時の下校中に失踪。2002年9月の日朝首脳会談で北朝鮮は拉致を認めた。北朝鮮はめぐみさんは「死亡」したとして04年に「遺骨」を出したが、DNA鑑定で別人のものと判明。北朝鮮の説明などに不自然な点が多く、日本政府は生存を前提に再調査を求めているが、北朝鮮は「拉致問題は解決済み」としている。=1977年の失踪当時(13)=の早期救出を願い、楽曲を作った人たちがいる。新潟市中央区の寄居中2年樋口菜那(なな)さん(14)と、大阪府を拠点に活動するシンガーソングライター山口采希(あやき)さん(33)=大阪市=だ。めぐみさんの拉致から11月15日で47年となるが、進展はみられない。「待っています」「会いたい」-。解決への思いを歌詞に込める。
◆大切な家族に「会いたい」 寄居中2年・樋口菜那さん
樋口さんはめぐみさん同様、新潟小を卒業し、寄居中に進んだ。2024年、ピアノ弾き語り曲「会いたい」を制作したのも、新潟小での経験が基にある。
新潟小では毎年、めぐみさんの帰国を願う集会が開かれ、児童は拉致問題北朝鮮が日本に暮らす人々を無理やり連れ去る「拉致」を行い、いまだに多くの被害者が帰国を果たせていない問題。2002年9月の日朝首脳会談で北朝鮮の当時の指導者・金正日(キム・ジョンイル)総書記が日本人を拉致した事実を初めて認める。日本政府が認定する拉致被害者は17人。このうち5人が02年10月に帰国した。政府認定被害者のほか、北朝鮮による拉致の可能性を排除できない「特定失踪者」が400人以上(民間団体調査)いる。...