
北越コーポレーションの新潟工場でコンテナから降ろされるダイハツ工業の小型車=新潟市東区
製紙大手の北越コーポレーション(新潟県長岡市)は新潟工場(新潟市東区)で、ダイハツ工業(大阪府)など異業種と連携し、北越コーポのコンテナを活用した鉄道輸送を始めた。関西地区へ紙製品を輸送した後、復路でダイハツの小型自動車を載せ、新潟県に輸送する。往路と復路の積載率を高め、輸送コスト削減だけでなく環境負荷低減を目指す。
北越コーポの主力工場の新潟工場は、年間約100万トンの紙製品を生産し、トラックや鉄道、船などで全国に輸送する。近年、二酸化炭素(CO2)排出量の削減や、ドライバー不足に対応するため、鉄道輸送を増やしている。
2018年には日本貨物鉄道(JR貨物、東京)と連携し、関西向けの紙製品輸送の一部を鉄道に切り替えた。北越コーポ専用の20フィートコンテナ(長さ約6メートル)を使用し、新潟工場に隣接する貨物専用の焼島(やけじま)駅から京都貨物駅に輸送している。片道輸送のため、復路の有効活用が課題となっていた。
一方、ダイハツは18年から12フィートコンテナ(長さ約3・6メートル)を使用し、九州の工場から新潟県を含む北陸向けに軽自動車を鉄道輸送していた。ただ、コンテナの大きさから軽自動車に限られていた。
両社の課題を解決し、安定期な輸送能力を確保するため、異業種でタッグを組むことになった。北越コーポとダイハツのほか、JR貨物、日本通運(東京)の4社が協業する。
北越コーポは、新潟工場で生産した書籍などに使用する上質紙...
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