15日午後2時半過ぎ、南魚沼市泉盛寺の山中で、同市の会社員の60代男性が「クマに襲われ、けがをした」と119番通報した。男性は顔や両腕などを負傷し、病院に搬送されたが、命に別条はない。県内のクマによる人的被害は本年度初。これを受け、県は「クマ出没警戒注意報」を発表した。
南魚沼署によると、男性は「工事現場の下見に行ったところ、襲われた」と話しているという。クマの体長は不明。
県は7月14日までの2カ月間を「クマ出没警戒強化期間」として、県民に注意を呼びかける。
注意報はクマによる人身被害が発生した際、県が独自に発表する。24年度は5、8月の2回発表し、10月には「警戒警報」に引き上げて25年1月末まで延長して警戒を促していた。
24年度のクマによる人身被害は7件7人で、目撃・痕跡報告は925件に上った。25年度の目撃・痕跡報告は15日午後5時半時点で68件で、平年並みという。
県鳥獣被害対策支援センターは、県ホームページに掲載している「クマ出没マップ」を確認することや、山に入る際は音の鳴る物やクマ撃退スプレーを携行し、単独行動を控えるよう求めている。