米ワシントン州ポイントロバーツの店舗前にある米国旗とカナダ国旗を組み合わせた旗。カナダからの訪問者に友好を示すため店が掲げた=5月(共同)
 米ワシントン州ポイントロバーツの店舗前にある米国旗とカナダ国旗を組み合わせた旗。カナダからの訪問者に友好を示すため店が掲げた=5月(共同)
 アヒル形玩具の博物館で取材に応じるニール・キングさん(右)と妻のクリスタルさん(中央)=5月、米ワシントン州ポイントロバーツ(共同)
 米ワシントン州ポイントロバーツの住民の車に貼られたシール。「ポイントロバーツはカナダを支持する」と記されている=5月(共同)
 米国ワシントン州ポイントロバーツ、カナダ・ツワッセン半島

 カナダに囲まれた小さな米国の飛び地が苦境に陥っている。トランプ大統領がカナダの主権を踏みにじるような言動を繰り返し、生活を一体としてきたカナダで怒りが爆発。越境者が激減し「絶縁状」が届いた店も。廃業を余儀なくされたケースもある。住民は影響の長期化を危惧している。

 4月の週末、1日の売り上げはわずか6ドル(約870円)だった―。カナダのツワッセン半島の先端に位置する米西部ワシントン州ポイントロバーツ。5月に訪れると、土産物店を夫婦で営むニール・キングさん(36)が肩を落としていた。

 「米大統領選の結果が違っていれば…」。通常ならカナダから多くの人が訪れ、400ドル近くに達するはずだった。

 面積...

残り788文字(全文:1088文字)