1980年5月21日、韓国・光州でデモに参加する市民ら(イチャンソン撮影、5・18記念財団提供=共同)
 1980年5月21日、韓国・光州でデモに参加する市民ら(イチャンソン撮影、5・18記念財団提供=共同)
 韓国・ソウル、光州
 1980年5月23日、韓国・光州の全羅南道庁舎に安置された市民らの棺(イチャンソン撮影、5・18記念財団提供=共同)
 インタビューに応じる「機動打撃隊」メンバーだった、(右から2人目から順に)梁奇南さん、馬杉勲さん、安龍淳さん、廉東有さん=4月、光州(撮影・金民煕、共同)
 インタビューに応じる尹清子さん=4月、光州(撮影・金民煕、共同)
 記者会見するハン・ガンさん=2024年12月6日、ストックホルム(撮影・飯沼賢一、共同)
 5月18日、光州で開かれた「光州事件」の犠牲者を悼む政府主催の式典(撮影・金民煕、共同)

 昨年、韓国の女性作家、ハン・ガンさんがアジアの女性として初めてノーベル文学賞を受賞した。代表作の「少年が来る」は、韓国南西部・光州で1980年5月、民主化を求める市民らを戒厳令下の軍が武力で弾圧し、160人以上を虐殺した「光州事件」が題材だ。人気音楽グループBTSメンバーらも読んだという。BTSは2015年の曲「Ma City」で光州事件に触れてもいる。

 その光州事件から45年となった。光州の虐殺と市民の抵抗は、光州にいた一人一人や韓国社会全体に、今も影響を残している。昨年末には尹錫悦前大統領が再び戒厳令を一時宣言したが、光州事件の記憶が受け継がれていることが、民主主義を破壊しようとした尹氏...

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