
1929年に開発されたキャンプ用の「モダンテント」と創業者の能村金茂
東京ドームの屋根など膜構造の建築物を手がける老舗の「太洋工業」は、1922年に創業者能村金茂が大阪市内で「能村テント商会」を立ち上げたのが始まり。(共同通信=増井杏菜記者)
1929年に開発したキャンプ用の「モダンテント」は、空気で膨らませた自転車のチューブを支柱にした。その後の空気膜構造の原形となった。
太平洋戦争の影響を受けて廃業を余儀なくされたが、1946年に長男能村龍太郎がミシン1台とはさみ一つで「能村縫工所」として再建。リュックサックや船舶用シートを製造した。1947年に今の社名になった。
1950年代は、ダイハツ工業のオート三輪「ミゼット」のほろのほか、木下サーカスの大テントを設...
残り169文字(全文:469文字)