
NPO法人「地域おこし」代表理事の多田朋孔氏
小泉進次郎農相が就任してから、随意契約で売却された備蓄米が流通し店頭に並んだ。コンビニではローソンが1キロを389円、ファミリーマートが388円で販売。セブン―イレブン・ジャパンは無洗米2キロを775円で売った。
消費者は備蓄米放出前水準の5キロ4千円台は高いと感じるようだ。備蓄米は税抜き5キロで2千円を少し切る金額だ。価格が高騰した米騒動前の水準の金額となり、買いやすいと考えるだろう。
しかし米農家の視点からすると、5キロ2千円を下回る価格では割に合わない。事実、農家の後継はほとんどいない状況で、平均年齢70代の年金農家が日本の米づくりを支えている。10年もしたらほぼ絶滅するだろう。
そこ...
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