尹東柱(遺族提供)
 尹東柱(遺族提供)
 「福岡・尹東柱の詩を読む会」の集いで詩を読む会員ら=4月、福岡市
 尹東柱が獄死した福岡刑務所跡付近で黙とうする、おいの尹仁石さん(右)と馬男木美喜子さん=2月、福岡市
 馬男木美喜子さん(左)の案内で福岡刑務所跡を巡る尹仁石さん=2月、福岡市
 尹東柱の歩み

 戦時下に朝鮮独立運動に関わったとして、留学先の日本で罪に問われた詩人、尹東柱(享年27)が当時の福岡刑務所(現在の福岡市)で獄死して今年で80年。韓国で長く親しまれ、日本でも詩を読み継ぐ集いが催される。主催者は「植民地支配下という困難な時代に平和を願い、懸命に生きた姿勢は、時代や国を超え学ぶことが多い。生きる支えになる」と話す。

 「童謡詩人としての視線もあり憎しみを感じない」。4月、福岡市で開いた「福岡・尹東柱の詩を読む会」の集いで馬男木美喜子代表(61)が11人の会員に語りかけた。

 1994年発足の会では毎月1編を選び、感想を語り合う。30~70代の会員は在日コリアンや韓国語を習う日本人な...

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