現在運行中のビスタカー(近畿日本鉄道提供)
 現在運行中のビスタカー(近畿日本鉄道提供)
 新型の名阪特急「ひのとり」(近畿日本鉄道提供)
 伊勢志摩方面の観光特急「しまかぜ」(近畿日本鉄道提供)
 2014年に全面開業した超高層複合ビル「あべのハルカス」=大阪市阿倍野区(近鉄グループホールディングス提供)
 1959年に運行を開始した2代目ビスタカー(近鉄グループホールディングス提供)
 1914年に開業した大阪・上本町駅(近鉄グループホールディングス提供)
 1914年に開通した、生駒トンネルの工事中の坑口(近鉄グループホールディングス提供)

 「近畿日本鉄道」が名古屋と大阪、京都、奈良を結ぶ路線網は私鉄で最長を誇る。1910年、大阪と奈良間の鉄道の開設を目的に創立された奈良軌道が起源だ。最短距離でつなぐため間にまたがる生駒山に巨額の資金を投じてトンネルを開通させ、1914年に大阪・上本町と奈良間で営業運転を始めた。(共同通信=出井隆裕記者)

 太平洋戦争後、大阪―名古屋の有料特急の運行を開始。1959年の伊勢湾台風被害の復旧に合わせ、線路の幅を統一し、乗り換えなしの直通運転を可能に。2階建ての看板車両ビスタカーも投入し、国鉄(現JR)と競合する名阪間を幹線に成長させた。

 1970年の大阪万博を好機と捉え、伊勢志摩への旅客誘致に向けて...

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