
再審制度見直しを巡る論点整理案
滋賀県の病院患者死亡の再審無罪を巡る損害賠償請求訴訟で大津地裁は17日、原告の元看護助手西山美香さん(45)に対する県警の自白誘導や、自然死の可能性を示す証拠書類の不送致を違法と断じた。西山さんは逮捕から無罪確定まで15年以上を要し、原告側は「証拠隠しが冤罪を招いた」と批判。専門家は「捜査機関側の証拠の不開示により冤罪被害の救済が遅れている」と是正の必要性を強調する。
▽原則徹底
「県警が西山さんに有利な捜査報告書を検察に送致しなかったことを違法と認め、この違法がなければ起訴すらされなかったと判断した」。判決後の記者会見で井戸謙一弁護団長は地裁の認定内容を評価した。
判決は、警察が捜査で収集...
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