G20財務相・中央銀行総裁会議の会場に立てられた米国旗=18日、南アフリカ東部ダーバン郊外(共同)
 G20財務相・中央銀行総裁会議の会場に立てられた米国旗=18日、南アフリカ東部ダーバン郊外(共同)
 G20財務相・中央銀行総裁会議の閉幕後、記者会見する議長国南アフリカのゴドングワーナ財務相=18日、南アフリカ東部ダーバン郊外(共同)
 G20財務相・中央銀行総裁会議の会場=17日、南アフリカ東部ダーバン郊外(共同)

 18日まで南アフリカで開かれた20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議は、トランプ米政権が各国・地域に次々と新たな高関税措置を突きつける異常事態の最中での会合となった。各国が危機感を強める中、3会合ぶりの共同声明採択に至った。もはや米経済には頼れないとして、米国を抜いた形で新たな経済連携を模索する動きも出始めている。

 ▽妥協

 トランプ大統領は今月に入って、世界中の貿易相手に新たな「相互関税」の税率を次々と提示し、譲歩を迫った。加藤勝信財務相は「各国がこの時点で共同声明を発出することの意義を認識した」と振り返り、米関税を巡る異例の展開が、参加国の懸念の共有を生んだとの考えをにじませた。...

残り945文字(全文:1245文字)