鍛冶職人研修の修了式で自身が製作したカミソリを紹介する稲垣良博さん(右から2人目)=三条市元町
鍛冶職人研修の修了式で自身が製作したカミソリを紹介する稲垣良博さん(右から2人目)=三条市元町

 新潟県三条市の鍛冶職人でつくる「越後三条鍛冶集団」の研修生として、5年間学んできた稲垣良博さん(23)が研修を終えた。市内で修了式に臨んだ稲垣さんは、鍛冶の伝統を守り、発展させていこうと意気込みを新たにした。

 三条鍛冶集団は市と協力しながら、後進を育てるため研修を受け入れている。稲垣さんは相模原市出身。小学生のころ、テレビ番組を見て刃物作りに関心を持った。高校時代には全国各地の産業集積地を見学する中、三条市を訪問。三条鍛冶道場(元町)や市内の刃物メーカーで三条の伝統を知り、高校卒業後に移住し、2019年4月から研修生となった。

 最初の数カ月は三条鍛冶道場や各企業で基礎を学び、その後は三条製作...

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