最高裁=2023年10月撮影
 最高裁=2023年10月撮影
 少年事件の主な流れ
 土橋央征弁護士=2025年4月17日、大阪市北区
 少年事件での「ウェブ面接」
 土橋央征弁護士=2025年4月17日、大阪市北区
 少年法が専門の岡田行雄熊本大法学部(本人提供)

 非行をした疑いで家庭裁判所に送られた「少年」に対し、家庭裁判所の調査官が面接して成育歴や家庭環境を明らかにする「調査官調査」の手続きに、パソコンやスマートフォンを使うウェブ会議システムが導入された。調査結果は少年院送致などの処分を決める少年審判で判断材料に使われる。

 ウェブ面接の導入により、少年審判手続きが効果的に運用されるようになると期待がかかっている。調査官は人員不足が深刻なため、相手の元に出向く負担を減らす効果も見込めそうだ。

 ただ、心配もある。成人の容疑者の取り調べは事実の解明を目指すのに対して、家庭裁判所での調査は少年の立ち直りが第一の目的となるため、効率化を追及することはなじまな...

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