
松永泰行・東京外語大教授
米軍がイランと戦火を交えるイスラエルを支援し、イラン核施設を攻撃した。今後、イランの出方を見極めながら「イラン体制のヒズボラ化」を追求するイスラエルを後押しするとみられる。
イスラエルは2023年10月7日、パレスチナ自治区ガザのイスラム組織ハマスから攻撃された後、ハマスと呼応する形で攻撃してきたレバノンの親イラン民兵組織ヒズボラを掃討した。
イスラエル軍は、ヒズボラの指導者ナスララ師や後継者と目される親族ら有力幹部を軒並み殺害した。ヒズボラはお飾りの新指導者を立て、組織自体は生き残ったが、著しく弱体化した。
これこそ、ネタニヤフ・イスラエル首相の真の狙いだろう。「イランの核武装阻止」を攻撃...
残り928文字(全文:1228文字)