
斉藤貢・元駐イラン大使
米軍がイランの核施設3カ所を攻撃した。イランと戦火を交えるイスラエルを支援、軍事介入に踏み切った。トランプ米大統領は「今こそ平和の時」と迫るが、イランの反発は必至。緊迫する中東情勢について、2人の識者が論じた。
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イスラエルの先制攻撃で始まったイランとの交戦に米軍が介入した。しかも三つの核施設を狙った本格的な攻撃だ。イランの報復で今後、事態が泥沼化する恐れがある。
過去20年以上、イスラエルとイランは代理勢力やサイバー空間を使った「陰の戦争」を続けてきたが昨年来、イスラエルの挑発で両国の衝突は公然化していた。
そうした中、まずイスラエルがかつてない規模で対イラン攻撃に踏み切り、...
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