イラン核施設攻撃について演説するトランプ米大統領(手前)。左はバンス副大統領=6月21日、ワシントンのホワイトハウス(AP=共同)
 イラン核施設攻撃について演説するトランプ米大統領(手前)。左はバンス副大統領=6月21日、ワシントンのホワイトハウス(AP=共同)
 欧州大学院大客員教授ピエール・ビュレール氏(共同)
 トランプ米大統領と電話会談するウクライナのゼレンスキー大統領(左から2人目)と英仏独ポーランドの首脳=5月、キーウ(AP=共同)
 G7サミットの記念撮影を終え、引き揚げるトランプ米大統領(右端)ら各国首脳=6月16日、カナダ西部カナナスキス(共同)
 欧州大学院大客員教授ピエール・ビュレール氏(共同)
 6月8日、米ロサンゼルスで、抗議活動への対応に当たる警察官(AP=共同)
 軍事パレードに臨むトランプ米大統領(前列右から2人目)とヘグセス国防長官(同3人目)=6月14日、ワシントン(ロイター=共同)
 欧州大学院大客員教授ピエール・ビュレール氏(共同)

 トランプ米大統領の挙動に米国も世界も振り回されている。フランスの元外交官で米欧関係に精通する欧州大学院大客員教授ピエール・ビュレールさんが、今問われているものについて語った。(聞き手、構成は共同通信編集委員 軍司泰史)

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 トランプ米政権は1期目も世界を驚かせたが、最終的には抑制が効いた。政権内部に、事態が極端に振れるのを防ぐ「大人」の側近らがとどまっていたからだ。

 2期目のトランプ氏は権力を思い通りに振るうために、そこから何が必要かを学んだ。自らに絶対の忠誠を誓う人物しか登用しない。忠実でなくなれば、政権から消える。大統領の周囲に「大人」はいなくなった。

 こうしてトランプ氏は権...

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