北京市内に張り出された、中国軍が台湾周辺で実施した軍事演習について報じる中国紙=4月2日(共同)
 北京市内に張り出された、中国軍が台湾周辺で実施した軍事演習について報じる中国紙=4月2日(共同)
 中国軍が台湾対岸の福建省南部で実施した訓練として公開された動画の一場面(中国中央テレビ電子版から、共同)
 王信賢・台湾の国立政治大国際関係研究センター主任
 中国軍が台湾対岸の福建省南部で実施した訓練として公開された動画の一場面(中国中央テレビ電子版から、共同)
 6月28日、台北市で開かれた民進党の党大会であいさつする台湾の頼清徳総統(共同)
 米通商代表部がX(旧ツイッター)に投稿したスイスで貿易協議に臨むベセント米財務長官(左端)と中国の何立峰副首相(右端)の写真(共同)
 王信賢・台湾の国立政治大国際関係研究センター主任

 米中の戦略競争が激化し、両大国の駆け引きの中にある台湾問題は国際的な関心事だ。

 英誌エコノミストは2021年の特集記事で台湾を「地球上で最も危険な場所」と表現した。今年5月には「台湾の試練 想像よりも近くに」と題し「トランプ2・0」で世界秩序の不確実性が高まり、台湾問題を巡る米中の対決、中国の対台湾武力行使の可能性が高まると強調した。

 台湾は近年、地域紛争との関連でも取り上げられる。22年、ロシアのウクライナ侵攻後、「今日のウクライナは明日の台湾」という言葉が国際的な流行語になった。

 今年5月のインド・パキスタン紛争では、パキスタンが比較的古い世代の中国製戦闘機「殲10」で空中戦を優勢に戦い...

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