リーナさんが撮影し、キャプションを朗読した作品「想像してみて」(c)2024 STAND Still All Rights Reserved
 リーナさんが撮影し、キャプションを朗読した作品「想像してみて」(c)2024 STAND Still All Rights Reserved
 写真集「What Became Visible After STANDing Still その後 佇んで、見えたもの」
 写真に添えたキャプションを朗読する池田鮎美さん=2024年11月、横浜市
 作品が映し出されたスクリーンの前で演奏する、愛知県出身のアコースティックユニット「PANSAKU」
 朗読会に登壇したフォトジャーナリストの大藪順子さん=2024年11月、横浜市
 写真に添えたキャプションを朗読する池田鮎美さん=2024年11月、横浜市

 性暴力被害のサバイバーが、思いを写真で表現するプロジェクト「STAND Still」。2019年夏に始まり、撮影ワークショップを通じて自らと向き合う試みだ。作品の数々は、全国各地で開かれた写真展で展示されてきた。

 プロジェクトのメンバーは2024年から、性暴力のない世界を願い、写真に添えた説明文「キャプション」を朗読する新たな表現活動に挑んでいる。参加者は、どんな思いで写真を撮影し、さらに朗読に取り組んだのか。横浜市で開かれた朗読会を取材した。(共同通信=小川美沙)

 ▽光差し、人行き交う街

 2024年11月24日、横浜市のホール。壇上に立ったリーナさんは、胸に手を当て、写真のキャプションをゆ...

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