
取材に答える日系ブラジル人2世の金治エドゥアルドさん=6月、群馬県大泉町
群馬県大泉町にはSUBARU(スバル)など大手企業の工場が集まり、1990年代から日系ブラジル人が移住し始めた。人口約4万人のうち2割が外国人だ。立場の弱い外国人労働者は「雇用の調整弁」として扱われる。町の調査では、リーマン・ショック翌年の2009年、外国人の39%が無職に陥った。
「景気が悪くなると、いつも最初にクビになるのは外国人だ」。大泉町に住む日系ブラジル人2世の金治(かなじ)エドゥアルドさん(50)は顔を曇らせる。約30年前に来日し、派遣社員として働きながら妻と子ども計5人の生活を支えてきた。不況のたび、派遣先から突然解雇を言い渡され困窮した―。
7月20日に実施される参院選では、...
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