参院選は、人口の半分を占める女性「も」暮らしやすく、男性と等しく権利や機会を分かち合える社会をどう形成するかを考え、政党や候補者に問う絶好のチャンスだ。なお、ジェンダー平等とは、男性と女性だけでなく、性自認や性的指向など性に関する多様なあり方を認め、すべての人の平等を目指すものだが、今回は「女性」を切り口に論じたい。

 これまで、各党がジェンダー平等施策を公約に掲げながらも、選挙戦で主な争点になることはなかった。政治の意思決定層を男性が占め、主張を取り上げる側のメディアでも同様に男性が主要な議題を決めてきたという構造的な問題がある。

 女性候補者の数や当選者数が注目を集めても、ジェンダー平等施策...

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