
元広島原爆資料館長の原田浩さん
6歳の時に被爆した広島平和記念資料館(原爆資料館)の元館長原田浩さん(85)。原爆投下から半世紀となった1995年には、国内外の多くの要人を案内した。当時の天皇、皇后両陛下をはじめ、3世代にわたる皇室の広島訪問には感銘を受けたという。
被爆80年が近づき、被爆者の声を直接聞く機会が減っている。悲惨な体験を伝えるため、原爆資料館の展示はどうあるべきか。後継者をどうつないでいくのか。証言活動を続ける立場から語ってもらった。(共同通信・玉井晃平)
▽恐ろしいほど視線外さず
広島でアジア大会が開かれた1994年と被爆から半世紀の1995年は、国内外の多くの人が資料館を訪問した。館長として、約150カ国...
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