ショーの最後に披露する、自らの毛髪を使った芸「髪字」=2025年3月、山口市
 ショーの最後に披露する、自らの毛髪を使った芸「髪字」=2025年3月、山口市
 琴を演奏する4、5歳ごろの宮川高美さん(右)
 女将劇場で太鼓をたたく30代ごろ(右)の宮川高美さん
 網タイツを履いて、堂々と舞台上で芸を披露=2025年3月、山口市
 終演直後、必死の表情で観客と向き合う宮川高美さん。左は栗原シズエさん、中央は田辺ユキ子さん=2025年3月、山口市
 山口大学の学生アルバイトたちと共に舞台に立ち、笑顔の宮川高美さん=2025年3月、山口市
 旅館「西の雅 常磐」の屋上に立つ宮川高美さん。屋上は宮川さんにとって癒やしの場だという=2025年3月、山口市
 終演後、和太鼓の練習に取り組む山口大学の学生アルバイトたち=2025年3月、山口市
 ショーの途中、客席に降りて浴衣姿の観客に声をかける宮川高美さん=2025年3月、山口市
 毛髪に墨汁を付け、勢いよく模造紙に文字をしたためる=2025年3月、山口市
 女将劇場が開かれる旅館「西の雅 常盤」=2025年3月、山口市

 山口市湯田(ゆだ)温泉で毎夜開催される「女将(おかみ)劇場」は、今年で60周年を迎える名物ショーだ。舞台は老舗旅館「西の雅 常盤」の宴会場。女将の宮川高美(みやかわ・たかみ)さん(80)が連日、午後8時45分から体当たりでステージに立つ。

 「下手なところもありますが、最後まで命を懸けてやります!」。網タイツとレオタード姿でマジックを披露して会場を沸かせ、自分の髪の毛を筆代わりにしたパフォーマンスで老若男女の心をつかむ…。BGMの音源は昭和時代の古めかしいラジカセ。出演者が出番を待つ舞台袖は客席から丸見え。突っ込みどころ満載のショーに、浴衣姿の家族連れや外国人客らは手をたたいて笑いの花を咲かせ...

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