不登校を経験した若者が動画でメッセージを発信する「不登校生動画甲子園」の表彰式が24日、横浜市で行われ、長岡市の中学3年「ひな」さん(15)が最優秀作品賞に選ばれた。いじめに苦しみ、絵を描くことに「逃げ道」を見つけたとの内容。「今もつらい方に『逃げて幸せになっていいんだよ』と伝えたかった」と思いを語った。

最優秀作品賞に輝き、喜びを語るひなさん
最優秀作品賞に輝き、喜びを語るひなさん
最優秀作品賞に輝いたひなさん(右)「不登校生動画甲子園2025」表彰式
最優秀作品賞に輝いたひなさん(右)「不登校生動画甲子園2025」表彰式
「不登校生動画甲子園2025」表彰式
「不登校生動画甲子園2025」表彰式

 大会は、不登校が増える傾向がある夏休み明けの時期を前に、悩みを抱えた若者へメッセージを届けようと、動画投稿アプリのTikTok(ティックトック)などが主催し、3回目。13〜19歳の432人が「不登校で見つけたこと」をテーマに1分以内の動画で応募し、8人が入賞した。

 ひなさんは、小学生の時にいじめを受けて不登校になり、長岡市のフリースクール「学びスペースあうるの森」に通う。あうるの森として過去2回、団体で出場し、第1回大会でも最優秀賞に輝いている。

 ひなさんの作品は、公園のあじさいなど日常的な風景を背景に、「目、鼻、口、劣ってる気がした。何度も自分を傷つけた」と、容姿に対するいじめに苦しんだ過去を文字と声で表現。「絵はどん底のわたしを救ってくれた」とし、走り去る後ろ姿の映像に「逃げて、逃げれば幸せになれた」との言葉を重ねた。

ひなさんの作品の一場面(TikTokより)

 ひなさんは...

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