原爆ドームを訪れたマリアムさん=8月6日、広島市
 原爆ドームを訪れたマリアムさん=8月6日、広島市
 原爆ドームとパレスチナの旗=8月6日、広島市
 原爆ドーム付近の「FREE GAZA」と書かれた横断幕を見つめるマリアムさん(右手前)=8月6日、広島市
 1月、パレスチナ自治区ガザで自宅に戻るためがれきのそばを歩く人たち(ドローンから・ロイター=共同)
 停戦を受け、がれきの街を荷物を持って歩く避難民=10日、ガザ南部ハンユニス(AP=共同)

 パレスチナ自治区ガザ出身の女性が被爆地・広島市を訪れた。現地で半年間の戦闘を目撃してエジプトに移ったマリアムさん(21)は、焼け野原だった80年前の広島の写真を見て「ガザの光景そのものだ」とつぶやいた。街を歩きながら、故郷の将来の復興を祈っていた。

 今年8月6日の広島市の原爆資料館。がれきの街と焼けただれた人々の写真にマリアムさんの目が止まった。「空爆の恐怖と飢えに苦しむガザの人々の声が聞こえてくる」。故郷での生活と重なった。

 マリアムさんは戦闘半年後、避難民としてエジプト・カイロに渡った。夢見る歯科医になるための勉強を続けながら、ガザの状況を世界に発信している。両親と10代のきょうだい3人...

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