
絵本などの読み聞かせは子どもの心理面にどのような効果があるのでしょうか。心理学の専門家に聞きました。
Q 読み聞かせのメリットは何ですか。
A 安心できる環境で、信頼できる大人と一緒に絵本の内容を共有することで安心感が得られ、心の安定につながります。言語化できない思いや怒り、不安な気持ちを乗り越える助けにもなります。同じ本を繰り返し読んでほしいと言ってきたら、満足するまで読んであげてください。
Q 読み聞かせする際に注意点はありますか。
A 読むだけでなく、自然と生まれる対話も大切にしてください。ただ、子どもが集中できるよう、何かを聞かれて答える時以外は、途中で中断しないようにしましょう。
Q 何歳頃から、どんな本で始めるといいでしょうか。
A 個人差はありますが、3歳ごろからは物語が展開していく本も楽しめるでしょう。乳幼児には身近な物を題材に、感じたり考えたりできる絵本がお薦めです。ものに関心がある子どもには、「いきものづくしものづくし」(福音館書店)などがいいと思います。
Q どのように本を選んだらいいですか。
A 子どもの発達や、興味、関心に合わせた本選びが大切です。図書館には年齢にあった本のコーナーがありますし、好みを司書に伝えれば、お薦めを紹介してもらえます。保育園や幼稚園の先生に人気の本を聞いたり、昔から定評のあるロングセラー本も参考になります。
Q なかなか読み聞かせの時間が取れません。
A 読み聞かせは、子どもが冒険の世界などに入り込める貴重な体験です。夜寝る前など短時間でもいいので、保護者が時間をつくり、習慣にできるといいですね。
(新潟青陵大の真壁あさみ教授に聞きました)
■子育てに関する質問をお寄せください
