
はいはいをしない、歩かないなど、子どもの発達に遅れがあると保護者は心配になりますね。発達のとらえ方や遅れへの対応について小児科医に聞きました。
Q 子どもが10カ月になってもはいはいをしません。
A 8割ぐらいの子どもは、育児書などが示す発達段階を経て成長しますが、中には寄り道をしながらのんびり進む子もいます。はいはいは個人差が目立ちやすい発達項目の一つです。はいはいを全くしない子もいれば、つかまり立ちをしてから、はいはいをするなど発達の順番が逆になる子もいます。実際は少し遅れているだけで問題のないケースも多いです。
Q なかなか歩かない場合も心配です。
A 1歳6カ月健診で1人歩きができるかを確認します。数歩でも歩ければOKです。中には、特別な病気ではないのに歩き始めが遅い子もいます。はいはいの代わりに座ったまま移動するタイプの子が代表で、シャフリングベビーといいます。各健診ではポイントとなるチェック項目があります。遅れがあるときは、自宅でできる対応策と次の受診の目安を伝えるので、経過をみていきましょう。
Q 発達の専門医に診てもらう目安を教えてください。
A 運動面と精神面の両方に遅れがあるときは専門医に診てもらいましょう。例えば1歳6カ月を過ぎても歩き始めず、言葉も出ていない場合です。早く対応したほうが、子どもにとってストレスが少ないですし、良いところを伸ばすことにつながります。
発達が遅れていると保護者が感じても、医師が経験の中で正常範囲と判断したときは「順調です」と伝えるので、心配しすぎないようにしましょう。
事前にインターネットで検索して深刻に考えてしまう保護者も多いようです。医師に聞けば簡単に解決することも少なくありません。まずはかかりつけ医に遠慮なく相談してください。
(おおつかこどもクリニックの大塚岳人院長に聞きました)
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