イラスト=デジタル・グラフィックスセンター 高橋佐紀

 歯医者を怖がったり嫌がったりする子が多いです。子どもが歯医者嫌いにならないように親ができることについて、小児歯科専門医に聞きました。

Q 子どもはなぜ歯医者を怖がるのでしょうか。

A 大人でも歯医者が苦手という人は多いです。理由は「治療の音や匂いが嫌い」「口の中を触られるのが嫌」などさまざまですが、子どもの場合はさらに「保護者の言動」が原因となっていることがあります。例えば、歯磨きを嫌がる子に「虫歯になるよ」、言うことを聞かない子に「病院に行って注射してもらうよ」などと声をかけていませんか。普段の何げない声かけがマイナスのイメージをすり込んでいる場合があります。

Q 子どもが歯医者嫌いにならないように家でできることはありますか。

A 歯磨き後に「きれいになったね」「気持ちいいね」とプラスの声かけをしてください。また、虫歯がなくても、予防のために歯医者に通うことを習慣にしてほしいです。治療が必要になる前に通い慣れれば、怖い所というイメージが付きにくく、いざ治療する時もスムーズに進められることが多いです。奥歯が生えてくる1歳半〜2歳頃に通い始めることをお勧めします。

Q 歯医者は「何をされるか分からなくて怖い」という子も多いです。

A 当院では、診療前に治療器具に触れてもらい、口の中に入れて使う練習をします。診療の流れは器具の絵カードなどを使って説明しています。子どもへの特別な対応は、小児歯科専門医がいるクリニックで行われていることが多いです。幼児期に歯医者に良いイメージを持つことは、歯の一生の健康を守ることにもつながります。

(「ばばこども歯科クリニック」の馬場宏俊院長に聞きました)

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