
一人遊びが好きで、保育園でもずっとブロックで遊んでいます。もっと友達と遊ばせた方がいいのでしょうか。発達心理学の専門家に聞きました。
Q 一人遊びは成長の中でどんな位置づけですか。
A 成長の過程では、まず一人遊びから始まります。早ければ2、3歳で、同じ遊びをしながらも関わらない「平行遊び」へ、4、5歳で複数で関わって遊ぶ「集団遊び」に移行します。時期にはその子なりのペースがあるので、一概に心配する必要はありません。
一人遊び中にも誰かがちょっかいを出しに来たら答えたり、平行遊びの中で目が合って笑ったりすることもあるでしょう。そんな積み重ねの中で、一緒にやるのも楽しいんじゃないかと関心が蓄積されていきます。
Q 遊びの種類によって発達への影響は変わりますか。
A ブロックに限らず、お絵かきでも砂場遊びでも、何もかもが学びにつながっています。ブロック遊びはものの形をつくるイメージ遊びでもあり、数量、物理的な概念を体験し、育む遊びでもあります。感触や重さも楽しんでいます。子どもにとっては遊びが生きるということであり、イコール成長でもあります。
Q 気を付けた方がいいことはありますか。
A 他の子の輪の中に入りたくても「来るな」と排斥されている、年を重ねても単調な遊びをずっと繰り返しているような様子なら、まずは保育士に相談してみてください。
Q 親はどんな関わり方をしたらいいですか。
A 基本的には、楽しく自分で一人遊びする分には見守って大丈夫です。親は子どもにとって安心できる場所であることが何より大事。「楽しくて良かったね」と、とにかく今のその子を受け止めてあげることが、子どもの力を引き出すことにつながります。
(新潟青陵大の佐藤朗子教授に聞きました)
■子育てに関する質問をお寄せください
