
記者会見で「骨格予算」として編成した新年度予算案を発表する関口芳史市長=2月18日、十日町市役所
4月27日投開票の新潟県十日町市長選は、2月20日で告示まで2カ月となった。現在4期目の関口芳史市長(66)は態度を明らかにしていない。2025年度当初予算案を発表した2月18日の市議会全員協議会でも言及せず、「進退を熟慮中」として、政策的経費を盛り込まない「骨格予算」での編成となった。市長の動向を市議や市民は注視する一方、骨格予算としたことがさまざまな臆測を呼んでいる。
骨格予算は、春に選挙を控える現職首長が選挙後に政策が変わることを考慮して編成することがある予算で、人件費や扶助費など義務的経費のみを計上。選挙後に新規事業など政策的経費を盛り込む。不出馬を表明した現職が予算編成する際に用いるケースがある。
2009年の市長選で初当選した関口氏は、これまで市長選があった13、17、21年の各年度当初予算案では、骨格予算ではなく通常の予算編成を行ってきた。18日の記者会見では「今までは次期市長選に挑戦を決めていたから通常予算を編成し、当選したらこうしたことをやりたいと伝えてきた」と説明した。
しかし、今回は進退について「熟慮」しているとし、「市民にとって市長が私でいいのかと。それにつきる」と明かした。ただ、「長年事業に取り組んだ熱意は持っている」と述べ、施政方針を説明する市議会3月定例会冒頭に出馬表明が間に合わない可能性もあるため、骨格予算を編成したという。
熟慮の理由については...
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