
こんがりと揚がった栃尾のあぶらげ。金串に刺すとサクッと軽やかな音を立てる=長岡市栃尾新町の常太豆腐店
長岡市栃尾地域名物の「あぶらげ」は、平均的な厚さが3センチもあるジャンボサイズだ。外はかりっと、中はふんわり。食べ応えは十分で、焼きたてを提供する店の前に行列ができるのも納得だ。通常の「油揚げ」は厚さが3ミリほど。なぜ「あぶらげ」はこんなにも厚いのか。栃尾の街で聞いてみた。
栃尾地域であぶらげを製造しているのは、現在14軒。約110度の油で生地をじっくりと温め、さらに約180度の高温で膨らませながら、表面をカラッと揚げる「二度揚げ」が特徴だ。店によって多少の差はあるが、大体長さ20センチ、幅8センチ、厚さ3センチの長方形となっている。
大きいサイズになった理由は諸説がある。よく聞かれるのが、...
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