
「おこさま人生相談室」
人生相談は、今も昔も人気のコンテンツだ。しかし、他人の相談事とそれに対する回答を第三者が楽しむというのは、不思議な気がする。人の悩みはどれも似たり寄ったり、ということなのだろうか。答えはいつも一方通行だが、それは当の相談者にとって的を射たものなのだろうか。
本書を読むと、そんな疑念がさわやかに晴れていくはずだ。
大人として親として、子どもには何でも知っているかのように振る舞い、答えを与えようと必死になっていた著者は「年を重ねたからといって偉いわけでもないし、いつも正しい答えを知っているとはかぎらない」と気づく。子どもの方が答えを知っているかもしれない、と考えて大人の相談に子どもが応じる企画を...
残り514文字(全文:814文字)