
「本や雑誌が売れない時代だが、どんな形でも書き続けていきたい」と話す西崎伸彦さん
スポーツビジネス界の第一人者で元電通専務の兄と、バブル期を象徴する実業家で「リゾート王」と呼ばれた弟。2人の数奇な足跡を描いた「バブル兄弟 “五輪を喰った兄”高橋治之と“長銀を潰した弟”高橋治則」(文芸春秋)が第56回大宅壮一ノンフィクション賞を受賞した。著者の西崎伸彦さんは「バブル時代のスピード感や活力が映像として浮かぶものを書きたかった」と語る。
弟の治則氏はプライベートジェットで世界中を飛び回ってリゾート地を買収。兄の治之氏は独自のネットワークを築いて国際的なスポーツ大会を成功に導き、東京五輪の大会組織委員会の理事にも就任する。その陰にあった政財界の人脈やカネの動きを活写した。
やがて...
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