
処方薬を市販薬に転換する手続き
医師が出す処方薬を、処方箋不要で買える市販薬に転換する動きが滞っている。政府は胃薬や頭痛薬など58種類の薬効成分を2026年までに転換する目標を掲げ、今年6月に閣議決定した「骨太方針」でも施策を検討すると明記した。だが現状は年1~3種類。手続きの簡素化を図っているが、加速は見通せない。
市販薬への転換には、消費者が自分で必要分だけ薬を買うようになることで、健康管理への意識が高まり、医療機関の負担軽減や医療費削減にもつながるとの期待がある。製薬企業の申請や、厚生労働省の有識者会議でリスクや回避策を検討することが承認への道だ。
エーザイは今年6月、 胃痛や胸やけ、胃もたれの薬「パリエット」を市販...
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