内視鏡を使って入院患者の嚥下機能を検査する兵頭政光医師=高知市の細木病院
 内視鏡を使って入院患者の嚥下機能を検査する兵頭政光医師=高知市の細木病院
 内視鏡による嚥下障害の評価法「兵頭スコア」について説明する細木病院の兵頭政光医師=高知市の細木病院
 嚥下障害の主な症状

 のみ込みが悪くなってむせたり、誤嚥をしたりする嚥下障害。高齢になれば仕方がないと放置しがちだが、誤嚥性肺炎や低栄養、虚弱(フレイル)など全身に深刻な悪影響を及ぼす恐れがある。ただ、嚥下障害は病名ではなく、多様な症状の総称だ。検査法が進歩し、患者ごとに原因をはっきりさせて適切な食事や訓練、治療法を選ぶことが最も大切になる。専門家は、心当たりがあればためらわず受診し、検査を受けるよう勧めている。

 ▽発熱や体重減少も

 「嚥下障害診療ガイドライン2024年版」の取りまとめに当たった細木病院(高知市)の兵頭政光耳鼻咽喉科部長(嚥下・音声障害)によると、嚥下障害というと「誤嚥でむせるもの」と考えがちだが...

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